高齢化社会と映画

老人のレジャーライフ(北京週報 日本語版より)


人口の高齢化は21世紀の人類が直面している最も突出した社会現象の1つである。中国は現在、総人口の10%以上を占める老人がより安心して楽しく暮らすことができる調和のとれた社会を構築しようとしており、各地方政府も真剣にこの問題に対処しているところだ。(...)


実際、文学や映画・テレビ、演劇などには老人の生活を反映し、老人が楽しむのに適した作品が少ない。たとえ老人の好みにあったものがあったとしても、チケットは高く、回数は少なく、地域も限られており、結局は老人から疎遠となる。精神的な飢餓が老人のレジャーライフの質的低下を招いている。(...)


この記事は中国の状況について書いてありますが、、、いったい日本でどのぐらいの割合で高齢者が映画を観ているのだろうか、、ちょっと調べてみる。


総務省統計局のサイトで平成13年社会生活基本調査の調査結果を見てみると、たしかに映画鑑賞に関しては60歳をこえると行動者率が10%台に落ち込んでいる。20歳代だと50〜60%あたりなので、やはり高齢者は映画を観に行く人は若い世代に比べてかなり少ないのはここでも明らか。。。
しかし高齢者が文化的行動全般に興味をもつ人が少ないのかといえばそうでもなく、「演芸・演劇・舞踏鑑賞」「音楽会等によるクラシック音楽鑑賞」「音楽会等によるポピュラー音楽・歌謡曲鑑賞」の項目では、若い世代とほとんど変わらないか、わずかに少ない程度。。。
高齢化時代が進んでいくなかで、映画会社は高齢者向けの企画をもっと充実させて行くのも戦略のひとつになるかもしれない。まあテレビの「水戸黄門」シリーズや松竹の映画の多くなんてのは、昔から高年齢層も意識した企画だと思うし、、、たしかに経験豊富な高齢者を流行にのせるなんてことはなかなか難しいでしょうが、若者より時間も金も持ってるし(最近は若者の方がカネもってるのかな?)、この路線で行くのも将来の見通しが明るくなるかもしれませんよ。


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